「あーなんかさ、」
「なんだよ」
「青い空っていいよな」
「は? いやまぁいいけど」
「うん。なんかさ、青い空だと嫌なこと忘れられねぇ?」
「そんなことねーよ」
「青い空だとさ、自殺を未遂で終わらそう、って気になるよな」
「どーだかな」
「お前、俺の話聞いてる?」
「どーだかな」
「…青い空でもさ、人のこと殺したくなるんだな」
「俺のことか」
「当たり前だろ」
「…じゃーさ、一つ言うけど」
「なに?」
「お前は雨の日だとそのまま自殺するのかよ」
「しないな」
「だろ?」
「あぁ」
屋上で語り合う二人の上には、快晴の青空が広がっていた。
(終わり!)(夏休みの屋上で)